スポーツニッポン新聞社
◇バドミントン ジャパン・オープン最終日(2023年7月30日 東京・国立代々木競技場)
各種目の決勝が行われ、混合ダブルス東京五輪銅メダルで世界ランキング2位の渡辺勇大(26)、東野有紗(26)組(BIPROGY)は同3位のタイペアに2―1の逆転勝利を挙げ、同種目での日本勢初優勝を成し遂げた。男子ダブルス21年世界選手権優勝の保木卓朗(27)、小林優吾(28)組(トナミ運輸)は東京五輪金メダルの台湾ペアに0―2で敗れ、初優勝を逃した。
混合ダブルスの歴史を、またこじ開けた。東京五輪銅メダルの“ワタガシ”が、40回目の開催となった自国の大舞台で日本勢初制覇だ。相手の返球がネットにかかり、勝利が決まると、渡辺は両膝をついてガッツポーズ。東野はその場で大の字になった。66分にわたる技巧派同士のラリー戦を乗り越え、渡辺は「結構、興奮している。歴史をつくるぞという気持ちでコートに入った」と振り返った。
福島・富岡一中時代にペアを結成してから10年以上。決勝の舞台でも、円熟のコミュニケーションがさえた。相手の猛攻に押された第1ゲームを失った場面で決めた合言葉は「お互いの仕事をしよう」。第2ゲーム以降は前衛の東野がレシーブに専念し、後衛の渡辺が強打を打ちやすい流れをつくり、逆転につなげた。渡辺が「先輩に支えてもらってばっかり。前衛でめちゃくちゃ頑張ってもらって感謝しかない」と言えば、東野も「(学年が)1個下なのかなと思えるくらい頼れる存在」と相棒を称えた。
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