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■首位を守る菅沼、土壇場で追いつく神谷
小祝さくら、神谷、菅沼の最終組。最初にスコアが動いたのは3番パー3。
初日は池ポチャ、2日目は3パットと、小祝にとって3番は“魔のホール”。最終日も1オンできず、アプローチもオーバー、そこから3打かかってまさかのダボ。一方、神谷はピン奥約4メートルのパットを真ん中から沈め、この日最初のバーディ。
続く4番で、今度は菅沼がピンの根元に落としバーディ。神谷も負けじと5番でピン左奥からの長いバーディパットを決め、菅沼との差を2打に縮める。
神谷はさらに9番パー5で2オンに成功し、イーグルパットこそ外すも楽々バーディ。菅沼14アンダー、神谷13アンダー、1打差でサンデーバックナインへと向かった。
インに入って菅沼は10番バーディ、神谷は11番バーディ。マッチレースになるかと思われたが、前半3つ伸ばしたペ・ソンウ(韓国)が12番バーディで2打差に迫ってくる。
12番パー3、神谷はグリーンを外し、アプローチも寄せ切れずボギー。だが、13番ですかさずバウンスバック。ペも難しい14番で会心のバーディ。神谷とペが1打差に並んだ。
14番、菅沼は2打目をピンハイにピタリとつけバーディ。差を2打に広げる。
いよいよ上がり3ホールの勝負。ペは16番パー5で痛恨のボギー、3打差となり一歩後退。神谷は16番、ナイスアプローチからバーディとし、またしても1打差に詰め寄る。
17番パー3は、菅沼、神谷ともにパー。1打差のまま最終18番を迎えた。神谷は2打目をピン奥1メートルに寄せバーディ、この日一度も首位を譲ることのなかった菅沼に土壇場で追いつき、決着はプレーオフに持ち越された。
■菅沼、最後はバーディで初優勝決める
プレーオフ1ホール目、菅沼はティーショットを左に曲げ、2打目は出すだけの3オン、長いパーパットを残す。神谷は2オンしたものの、段の下からのバーディパットを打ち切れず、こちらも約3メートルのパーパットを残す。菅沼のパーパットは惜しくも左を抜ける。だが、神谷のパーパットもカップに蹴られ入らない。
2ホール目。菅沼はフェアウェー、神谷は右ラフ。先に2打目を打った神谷はグリーン左のラフへ、菅沼はピン奥バーディチャンスにつける。神谷のアプローチはオーバーするも、返しのパットを沈めてパー。
菅沼は決めれば優勝というバーディトライ。慎重にアドレスに入り、パットを振り抜くと、ボールはど真ん中からカップへ。吸い込まれると同時に、笑顔で右手を大きく突き上げた。グリーン脇で待っていた同期の稲見萌寧と抱き合うと、二人の目から涙があふれ出た。
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